「資金10万」で半年間、投資をした結果
もし10万円の資金で半年間、株式投資をしていたらどうなるか? 慎重派、ミーハー、社会派の3パターンで実際にシミュレートしてみた――。
(注)投資期間は2016年4月1日~9月30日。マネックス証券で単元未満株取引「ワン株」のサービスを利用したと想定。株は通常1000株を1単位(1単元)として売買される。この単元未満株では優待など通常の株主と同様の権利は持てないことに注意。
まとまったお金がないと株式投資は無理! と思っていませんか? 実は、株式市場で購入できる単位より小さい「単元未満株(端株、ワン株など)」での取引ができるので、元手が10万円でも、複数の有名企業に投資できる方法があるのです!
今回は、マネックス証券営業本部マネジャーの宮本祐一さんにご協力いただき、投資に興味のある女性のタイプを「慎重派」「ミーハー」「社会派」の3つに分けて、それぞれ3企業ずつ、2016年4月から9月までの半年間に投資していたと仮定したシミュレーションをやってみました!
大企業の株価はホントに安定してる?
まず、「投資するなら、やっぱり安定している大企業!」という慎重派は、トヨタ自動車、NTT、三菱商事という銘柄をチョイス。さてその動きを見てみると……?
トータルした資産はプラス3741円と、何とかプラス。三菱商事以外はマイナスでした。基本的には、ほぼ日経平均株価の動きと変わらなかったのが特徴。「大企業は日経平均株価に組み込まれているため、個別企業の業績より日本や世界の経済の動きに引っ張られやすいです」と宮本さん。
大企業の株を買いたい人はどうしたらいいの? 宮本さんは「長く持つなら、利上げの影響で割安水準のときに買っておくのも手」とのこと。日経平均株価に組み込まれている銘柄は米国の政策金利の利上げや、石油など資源価格の影響を大きく受けるため、自社の業績にかかわらず割安になることがあるそう。実際、15年末の米国利上げや、16年6月の英国のEU離脱国民投票などで3社の株価は下がりましたが、そのあとは持ち直しています。
次にミーハー女子の株式投資は?
「訪日外国人(インバウンド)消費」で注目された資生堂、球団の立て直しを図った横浜DeNAベイスターズの親会社であるDeNA、北陸新幹線開通が話題になったJR東日本の株式をチョイス。
結果は、3万4268円のプラスと、かなり良い結果に! これはJR東日本のマイナスを、球団が絶好調になったDeNAのプラスで大きくカバーしたから。「DeNAのような話題性で株価が上下する企業は、ほかにも新しい話題が出続けそうなら持ち続けてもいいのですが、ひとつの話題で盛り上がっているうちに売るという引き際も大切」と宮本さんからアドバイス。
社会の動きを早めに察知する
3つ目は社会の動きに敏感で、社会に貢献したいという意識が強い女性の投資スタイルを見てみましょう。東日本大震災の被災地・福島県最大の地方銀行の東邦銀行と、クラウドソーシングのサービスで人々の働き方を改革したクラウドワークス、多様な働き方を推し進めているサイボウズをチョイス。
その結果は、なんと6万860円のプラスに! 3銘柄すべてがプラスになっているのも特徴。とにかくクラウドワークスが数々の提携を重ねることで、株価が急騰したことが最大の要因でした。
社会派女子はどんな銘柄を選ぶのがおすすめ? 「社会貢献している、企業理念に共感できるなど、社会変革の力があると思う会社の株式を買ったり、使ってみて面白かったアプリの提携先や類似サービスを提供する企業をチェックしたりするといいでしょう」(宮本さん)
ただし、新聞、テレビなどメディアで頻繁に取り上げられるようになったら、すでに株価が高くなってしまっている可能性もあります。社会の動きに敏感な人たちがSNSで発信し始めた、経営者が変わったというようなタイミングが買い時かも。
初めて投資を始めるときに注意したいことは、1つの銘柄にしぼってしまわないことだそう。「面白いと思える新しい会社2銘柄、銀行、商社、社会インフラ関連など、堅めの企業1銘柄くらいのバランスがおすすめです」(宮本さん)
では今回も最後まで読んで下さり
ありがとうございました。
監修:五反田明駿